若者の自動車離れが進む昨今、将来的には自動車が不要になる事が想像されていますが、自動車が生活に欠かせない方はまだまだ多いと思います。
自動車には数多くの部品が存在し、多くの工程を経て作られます。
自動車はどのようにして造られるかを簡単に説明します。
自動車製造の主な製造工程は6つあります。
- プレス
- 溶接
- 塗装
- 成形
- 組立
- 検査・監査
それぞれの工程について説明します。
プレス
車体を作るために必要な板金部品を作成します。
鋼板に圧力をかけて立体的な車の形に成形します。
一つの板金部品を作るのに数回〜数十回プレスして少しずつ鋼板の形を変えて立体的な形状に成形します。
少しずつ形を変えないと板金が裂けたりシワが出来るため、複雑な形状を作るには何回もプレスする必要があります。
溶接
プレスで作成された板金部品を溶接してつなぎ合わせて車体を作ります。
溶接は熱で板金を溶かすため、熱による影響が発生します。
熱で歪んだり変形するため精度がばらつく要因になります。
塗装
車体に色を付けます。
最初に電着塗装(Electro Deposition Coating)をします。
密着性、耐食性等を高めるための下塗りです。
車体に電気を通して塗装液のなかにどぶ漬けして塗料を密着させます。
この塗装をすることで車体の精度が固まります。
その後に中塗り、上塗りをスプレーして塗装します。
自動車のような大きな物をムラなく塗る技術が必要です。
成形
樹脂部品を成形します。
ペレットと呼ばれる樹脂の原材料を溶かして金型に射出して部品を作ります。
大きい物ではバンパーやインパネが樹脂で作られます。
樹脂は成形性が良く、複雑な形状でも再現出来るため、自動車の内外装品に多用されます。
組立
塗装された車体に色々な部品を組み付けます。
エンジン、バッテリー、モーター、タイヤ、バンパー、インパネ等全ての部品を組み付けて車に仕上げます。
これでようやく車が出来上がります。
検査・監査
出来上がった車に問題がないか確認します。
全ての車を確認する工程が「検査」、抜き取って確認する工程が「監査」です。
100%確認しなければいけない項目として、「走る」「曲がる」「止まる」といった安全に関わる事と、国土交通省に届けでしている事を確認しています。
このような自動車に重要な項目は決められた検査員しか判定出来ません。
まとめ
自動車の製造工程について解説しました。
- プレス
- 溶接
- 塗装
- 成形
- 組立
- 検査・監査
以上の工程を経て自動車は作られます。
それぞれの工程に難しさがあり、技術が必要になります。
自動車工場の見学に行くとまず工場の広さにびっくりしますが、自動車のような大きく複雑な物を作るには大規模な工場が必要になります。
多くの人・物によって作られる製品である事を実感します。
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