CN:カーボンニュートラル(脱炭素)を実現するために各企業が努力しています。
CNは実現可能でしょうか?
CNを実現するために二酸化炭素を排出しない車(電気自動車・水素自動車)を造ればいいかというとそれだけでは不十分です。
LCA:Life Cycle Assessmentとは?
LCAとは:Life Cycle Assessment の略で、LCAを考えた生産をしなければCNを実現できなくなります。
製品やサービスに必要な原料の採取 ー 製品の生産 - 消費・廃棄 までのすべての工程での環境負荷を定量的に表そう、という考え方です。
上図1が製品のライフサイクルを現した図です。
上図2のように生産では製品Aの方がCO2排出量が多いですが、ライフサイクルを考えると製品Bの方が排出量が多くなります。
この場合、製品Aの方が優れていると考えられます。
電気自動車を使うためには電力発電の方法も考えないとCNを達成することができません。
CNの達成のために自然エネルギーが必要になります。
しかし自然エネルギーに代表される太陽光発電・風力発電は日本ではまだまだ電力比率が低いです。
日本の電力は石炭・LNGのような化石燃料での発電が6割です。
水力・太陽光・風力のような自然エネルギーだけでは今の生活が破綻してしまいます。
さらに自然エネルギーを発電する設備・製品を作るためにCO2を排出してしまっては元も子もありません。
水力発電はダムをつくるために大規模な土木工事が必要になり、ダムが決壊しないように維持管理が必要です。
太陽光発電に必要なソーラーパネルも耐用年数がはっきりわからないというのが現状です。
20年~40年との試算が出ていますが、太陽光パネルの歴史が浅く本当に使えるかは実証中という状態です。
永年的に使えればいいのですが、太陽光パネルを生産するために使った電力以上に発電できるかがポイントになります。
LCAを考えると原材料(電力)から考えないといけないため、日本の電力事情には大変難しい課題といえるでしょう。
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