カーボンニュートラルの実現に向けて、各自動車会社が色々な事業に取り組んでいます。
その一つがマツダのバイオ燃料で走るクルマです。
2021年11月13日に行われたスーパー耐久レースin岡山にバイオ燃料車で参戦しています。
カーボンニュートラルについてはこちらの記事で詳しく説明しています。
バイオ燃料とは?
そもそもバイオ燃料とはなんでしょうか?
バイオマス(生物資源)を原料とする燃料の事で、身近なものでいうと植物油です。
バイオ燃料には様々な種類がありますが、広く使われているのは以下の3種類です。
特徴 | 原料 | |
バイオエタノール (Bioethanol) | 作物に含まれる糖分を微生物の働きによって発酵し、 蒸留して精製される。 | サトウキビ・トウモロコシ ジャガイモ・大豆 等 |
バイオディーゼル (Bio Diesel Fuel:BDF) | 菜種油などから製造されるディーゼルエンジン用燃料。 | 菜種油・オリーブ油 食用廃棄油 等 |
バイオガス | 家畜排泄物や食品廃棄物を発酵させたときに 生じるガスから製造される。 | 生ごみ・下水汚泥 家畜糞尿 |
バイオ燃料を燃やしても二酸化炭素(CO2)は排出されます。
しかし、もともとが動植物を原料としているため、地球全体で考えるとCO2を増加させないという考えからカーボンニュートラルを実現できる燃料として注目されています。
しかし、バイオ燃料は農作物を原料とするため、トウモロコシなどを燃料として使ってしまうと人間の食糧が不足してしまいます。
食糧を確保するために山林を切り開いて畑を作ったりしては本末転倒です。
バイオ燃料は中南米での生産が盛んにおこなわれています。
中南米で生産されている原料はサトウキビがメインになりますが、バイオ燃料に使ってしまうと食料の高騰につながり、現地の方の食糧危機につながってしまいます。
そのため、現在では「食べられない原料」や「微細藻類(ミドリムシ)」のバイオエタノール・バイオディーゼルの開発が進められています。
マツダが開発しているエンジンも「使用済食用油」や「微細藻類油脂」を原料としています。
バイオ燃料は様々な種類があるため、何を原料に作られているかを把握しないと、むしろネガティブな活動と思われてしまうため注意が必要です。
バイオ燃料は普及するのか?
今後バイオ燃料車を造る会社が増えるかもしれませんが、今のところ普及するほどインフラが進む気配はありません。
トヨタ自動車の水素自動車も水素の普及・インフラ整備に大変時間がかかっている印象です。
インフラが発達しないと人々が安心して使える燃料にできないため、普及が難しくなります。
しかし、バイオ燃料のメリットとして、「ペットボトルで運んでも安全」という特徴があります。
通販とかでバイオ燃料を買えるような時代になれば普及するかもしれません。
毎月50リットルのバイオ燃料を自宅に運んでもらうとか、ちょっと想像できませんが・・・
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