自動車整備士を目指す方は自動車をいじるのが好きな方が多いと思います。
そういう方は自動車を好きな時に自由に使える整備工場が欲しいと思います。
なぜなら自動車は重量物なので設備がないと取り回しが大変です。
仕事としても趣味としても楽に自動車をいじるには設備が必要になってきます。
仕事で自動車整備工場を開業するにはどんな設備が必要なのかを説明します。
自動車整備工場の種類
国土交通省の認証を受けて自動車整備工場を開業するには国が定める規定をクリアする必要があります。
国土交通省が規定している自動車整備業は3種類あります。
- 自動車分解整備業
→自動車特定整備業 - 優良自動車整備業
- 指定自動車整備業
最も開業しやすいのが「自動車分解整備業」で、認証を受けるハードルが低いです。
自動車分解整備業→自動車特定整備業
2020年4月より、自動車特定整備事業制度が導入された事により、認証に必要な資格が増えました。
この制度で、自動運転装置等の先進技術を「電子制御装置整備事業」が追加されました。
自動運転を行う自動車に搭載される「自動運行装置」も対象となりました。
自動車整備工場を開業する大抵の方は「自動車分解整備業」から始める事になると思います。
自動車分解整備業として国の認証を受けるためにはどのような設備がひつようなのでしょうか?
必要設備
法律で定められている必要設備は以下の設備になります。
上記の設備がないと認証を取る事が出来ません。
ただ、現状の自動車整備では不要な物もあります。
認証を取るためだけに揃えるような状態のため、実態に合っていない可能性があります。
また、エンジンを乗せ換えたりボディーフレームを矯正させたりするような整備が必要な場合は上記の設備だけでは不十分です。
認証を取るために必要ではあるが、実際の整備で必要になる事は少ないかもしれません。
優良自動車整備業
「優良自動車整備業」は事業内容が良好と認められた場合に認定を受ける事が出来ます。
認証されるために特別な設備が必要になるわけではありません。
指定自動車整備業
自動車分解整備事業の認証を受けた事業場ですが、工場内で車検を実施する事が出来ます。
また、指定工場は、認証工場同様の要件に加えて、次の要件を満たす必要があります。
①車検を実施するための作業機器や検査施設
②検査を実施する自動車検査員の配備
今回は詳細説明を省略します。
未認証自動車整備
基本的に国の認可を受けずに下記の部品を分解・整備する事は違法です。
- 原動機
- 動力伝達装置
- 走行装置
- 操縦装置
- 制動装置
- 緩衝装置
- 運行補助装置
- 自動運行装置
自動ブレーキシステム
※2022年5月時点の情報
ただし、上記以外の部品の分解であれば、開業する事は可能です。
自宅のガレージ等でもできる範囲の整備を請け負う事になります。
エクステリア・インテリア・オーディオ類のカスタムのような仕事であれば設備を使わずに業務する事はできるでしょう。
その場合は大きな設備は必要としません。
まとめ
自動車整備工場を開くため、国交省の認証を取るには26項目の設備が必要になります。
ただし、今の自動車整備において必要になる事は少ないかもしれません。
また、未認可の整備であれば大きな設備は不要になるでしょう。
開業する場合はどういう整備をするのかをはっきりさせた上で必要な設備をそろえましょう。
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