【測定の基本】モノを測る方法を解説

3Dプリンター

計測技術はモノづくりに重要な要素です。
モノを正確に計測できないと、作ったモノが正しく作製できているかの良し悪しが判断できません。
計測具はいろいろな種類がありますが、計測具も大変進化しています。
計測のやり方を間違えないようにわかりやすく使えるように配慮されてきました。

ここでは昔からある接触式測定と現代の非接触測定について紹介します。

接触式測定

手測定

ノギス 上:アナログ(標準) 下:デジタル
マイクロメーター

ノギスやマイクロメーターは昔からある測定具です。
ノギスはかなり万能で長さ・幅・深さを測る事ができます。
モノづくりの現場では確実に必要になります。
デジタルの物は測定値の読み間違いがなく便利です。

マイクロメーターは厚さ・幅を測るための測定具で、0.01mmまで測れる物が多いです。
ノギスより正確に測れますが、測れる幅が狭く25mmまでしか測れません。
そのため、0~25mm用、25mm~50mm用・・・ というふうに多種類が必要になります。

モノを挟んで測る場合は挟んだ部分が基準になりますが、丸い形状を測ろうとすると基準が取りにくくなります。

門型3次元測定

モノの形状が複雑で手測定より正確に測る必要がある場合は、3次元測定機を使います。
プローブと呼ばれる接触検知針をモノに当てて測定します。
測定時は動かないように確実にモノを固定しないと正確に測定できません。
またこの設備自体も固定されているため、測れるモノの大きさが限定されます。

完全に固定された設備なので、プローブが動く範囲を空間座標として認識できます。
モノの測定したいところにプローブを当てれば、その位置の空間座標が検知できて正確に測定できます。

非接触測定

アーム型測定機

アーム型の非接触測定機は門型と違って持ち運びが可能です。
また、アームが伸びる範囲は測定できるので、3m程度の範囲で測定できます。
レーザーでモノの形状を読み取る事で測定できます。
モノも測定機も動かないように固定する必要があるので、設置するのに時間がかかります。

アームの位置・角度で空間座標を認識します。
しかし常設されていないため、測定で設置する度に空間座標の設定が必要になります。
レーザーが照射できる距離も限界があります。

3Dスキャナー

持ち運び可能で場所を選ばず使う事ができます。
モノを固定しなくても使えますが、正確に測る場合は測定用のシールを貼る必要があります。
シールの位置で空間認識してモノの形状を測定できます。

門型やアーム式と違い、空間座標を設定する必要はありません。
シールの位置・モノの形状を認識することでデータをつなぎ合わせる事ができます。
そのため、服のように形状自体が変化するモノの測定は不向きですが、硬いモノの形状を簡単に測定できます。

測定の基準

すべての測定に言える事ですが、何を基準にして測定するかを明確にすることが重要になります。
ノギスのように長さだけ測るならわかりやすいですが、3次元測定機は基準を作るために空間座標やシール位置を認識することで測定しているため、何が基準かが解りにくいです。
そこを意識しないと間違った測定・不正確な測定になってしまうので注意が必要です。
測定も奥が深いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました