木材を3次元加工するためには3次元NCルーターを使用します。
3次元NCルーターのNCとは「Numerical Control」の略で「数値制御」という意味です。
コンピューターで数値をコントロールし、ほぼ自動的に切削加工できます。
プログラムで決められた数値通りにルーターを動かして加工をしてくれます。
コンピューターでの処理のため、複雑な3次元加工でも正確に削る事ができます。
NCルーターには動かせる軸が設備ごとに違います。
通常は3軸で動かしますが、5軸動かせるとより複雑な形状を加工できます。
3軸と5軸の違い
3軸と5軸では何が違うのでしょうか?
図で説明すると下のような違いになります。
5軸になるとルーター(切削刃)を取り付ける部分に角度をつけられるようになります。
3軸では垂直方向にしか加工できないため、下図のような袋形状になっている部位は切削できません。
そのため、5軸だとルーターの角度を変える事で袋形状の部位も加工できるようになります。
ただし、3軸でも袋形状を切削できないわけではありません。
木材を固定する角度を台座を使って変えてあげれば加工できます。
それには一度加工を止めて木材をセットし直す必要があるため、手間がかかります。
プログラミング
木材加工のためには3次元データだけでは加工できません。
ルーターを動かすためのプログラムが別に必要になります。
上の図で3次元データを実際に削りだすためのルーターの動きを青や黄色の線で表しています。
ルーターでの削りだし作業は「粗削り」→「仕上げ」と工具を変えて切削する必要があります。
精度が必要な部位は細かい加工のできるルーターでゆっくり仕上げる必要がありますが、それ以外は荒く削って時間を短縮させるためです。
まとめ
3次元NCルーターの基本的な仕組みを説明しましたが、いざ自分でやろうと思うと大変です。
3次元データの作成と設備条件のプログラム作成は素人でやるにはハードルが高い作業です。
ただ、作業を発注するにしても仕組みを理解しているかどうかは重要です。
どういう作業にどれだけ時間がかかるかがわかると発注コストも計算しやすいです。
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