海外への特許出願はどうやるの?2通りの方法を説明

特許

特許というのは基本的に出願した国でのみ保護されます。
そのため、権利を主張したい国ごとに特許出願する必要があります。
私は特許を取った時に「この特許は世界中で使う事ができる!」と感じました。
世界中で特許を取って各国で利益を出せれば大富豪になれるなーと考えていました。

これを聞くと「おいおい、夢見てるなー 人生そんなに甘くないよー」と思われるでしょう。
まだ国内でも成果が出てない状態なので当然です。
しかし、後で「やっておけば良かった…」と後悔しないためにも、まずは海外で特許を取るにはどうすればいいか調べてみました。
メリット・デメリットをみてみましょう。

2つの特許出願ルートがある

海外で特許を取得するには2つのルートがあります。

  • 直接出願
  • PCT国際出願

PCTとは特許協力条約(Patent Cooperation Treaty)という意味です。
グローバルに増加する特許出願人および特許庁の双方の負担を背景に生まれた、特許の分野における国際的な協力についての条約です。
1978年に発行され、締約国:154カ国です。(2022年2月時点)

直接出願

特許権を取得しようとするすべての国々の特許庁に対し、特許出願をそれぞれ直接提出するやり方です。
各国の出願様式や言語、出願方法に従って書類を準備し、提出する必要があります。
特徴として

  • 費用が最小限にできる
  • 出願する国が多いと手続きが煩雑・費用が膨大になる
  • 準備に時間をとられると出願日が遅れてしまう。
  • 出願期限:1年6カ月
  • 費用は取得する国により異なる

私の場合に海外で特許取得するには、米国:約85万円、欧州:約170万円、中国:約45万円 との情報をもらいました。

PCT国際出願

国際的に統一された様式による出願書類を1通作成し、自国の特許庁に提出することで、PT加盟国であるすべての国に対し同時に出願したことと同じ効果を得られます。
ただし、PCT国際出願をしたらすべての国で特許権を取得できるわけではありません
あくまでも「出願手続」が1通でできるだけです。
特許を取得したい国に対してそれぞれに審査をしてもらう必要があります。
特徴として

  • 自国の特許庁に提出すればPCT加盟国すべてに出願した事になる
  • PCT出願をすると「国際調査報告」が作成され、自分の発明を評価してもらえる
  • 出願期限:国内特許出願日から1年以内
  • 各国への審査期限:国内特許出願日から2年6カ月以内
  • PCT出願費用+各国への審査のため現地代理人費用が発生

PCT出願費用としては特許庁費用:145,660円+弁理士費用:約20万円 かかるようです。
それに加えて現地での代理人費用が必要になってきます。

まとめ

海外で特許を取得するには国内で特許を取るよりも費用がかかります。
それに見合うだけの利益が見込めるのであれば各国で特許取得するのがいいですが、利益が得られないとかなりの費用がかかってしまいます。

しっかりと自分の発明についてどの程度の利益が得られるか見極めが必要になりますね。
それでも夢見てしまうのは人間だからしょうがないかな?

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